時と恩寵/
ひだかたけし
哀しみの大地は驟雨に濡れ
ぽっかり空いた穴を晒して
いずれすべてが終わり
いずれすべてが始まり
刻まれる時に僕らは抗いながら
ただ奥まり静かに見守っている
裂け開く瞬間という恩寵を浴び
僕らを変えていく時という流れ
抗う必要のないことを悟るまで
哀しみの大地は驟雨に濡れ
ぽっかり空いた穴を癒して、
やがて宇宙に呼び戻され。
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