手足ない鱗状のほそく/あらい
 
かに蘇り
               ざらめゆきとけ山と化す墓碑
        身体よりも備忘録
          かつて愚かさを嘲笑う
           右往左往する愛花 少し殺伐とさせて、

         パノラマを手にして。

それでもいきている まだいきているに ちがいないのに。
生きていかなければならないのに。
                    あなたは桜の下に
                 あなたは水仙のラインを
             あなたは静かな森の、水彩前奏曲

芝居がかったむすめの焦燥感は、海の乱反射にみなぎわと劣る

どうせへばりつく、
去るものを、追ってはいけない
彷徨う魂にしがみつき、それというもの

(2022-04-08)
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