この声に ほら その声に/ひだかたけし
 

棕梠の大木の許、
人人人 集い
歌に、聴き入る

午前三時、
天使が大地蹴る頃

その喉の震え
その声の旋律
その声の響き
意味 只 其処に
立ち現れ 在り

響き歌い歌い響き

開いた女の口から
湧き出る言葉、
呪いの歓びの哀しみの
力 宿し、自然 動かし

棕梠の大木の許、
人人人 集い
歌に、躍る踊る

午前三時、
天使が大地蹴る頃

時空から溢れる歌、言葉の原初、

遥か太古より木霊する

この声に ほら その声に





戻る   Point(4)