山と坂・痂皮/あらい
 
しょう

  使いこなしたツールでは、もう錆びついて袖に逆さに、
    環天頂アークの聖典が望ましく
      暗号めいたウインク、胸掴まされたウインチですから

けれど見向きもしませんでしょう、飛び越えた先に続くものであり

わたくしたちのあいだでは見えやしないセカイであっても、ひろく
 手羽多で翔ばした影絵のコンクリートに、虹の汚泥が誣いたこと
雨上がりの市街地を 大層 跨いだ虹が罹っていたことを 望けば

だれが鈍いと申しましたか
  これはエンドレスノットを編み続けています
    夢のような心地で 居眠りするように
      深くえぐり出された眼差しのひとつを、

           取り出してしまって、こうして火を焚べて
    焚き付けては、喰らいついて刳るものに、
                    野地に惨事の糞にして
    凡てなだらかな泥み残(ナズミザン)。ならば、丸く巡らす
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