フィヨルドと地球と弟と/
マークアーモンド
僕の部屋は世界の一部を切り取ってできた図書館
明るい修道院でフィヨルドの冷たさを内包している
戦争でたくさんの僕が死んでゆく
たくさんの君が失われてゆく
誰も混沌からの道筋を知らない
ルネバルジャベルの薔薇と憂鬱と
途切れのないラップが地球と宇宙の歌
僕は臆病な銀河を知らない
分裂と包摂と融合を繰り返し
世界は君の窓に訪れる
遠近法以前の姿で音信不通の
弟みたいにね
戻る
編
削
Point
(11)