「母への手紙」/ジム・プリマス
 
家計と、国の財政は大きな違いがあります。それは国には貨幣を発行する権限があるということです。国民の家計にとって借金は借金でしかありませんが、国は借金を返すために、貨幣を発行することが出来ます。
 結論から言えば、二つの制約を除けば、国は際限なく国民のために貨幣を供給することが出来ます。制約の一つは、貨幣の供給が大きすぎると、モノに対する貨幣の価値が下がりすぎてしまうこと、だから国は貨幣の供給量を調整するために、税金で貨幣の一部を回収する必要があるのです。制約の二つ目は貨幣を使いすぎてモノを消費しすぎると、資源が枯渇してしまうことです。
 日本のデフレ不況も、物価の高騰も、食料自給率の低下も、農
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