根なし草のうた/
ひだかたけし
波は打ち寄せ
天涯孤独、
同心円形に
後光射し、
砂地に横走る
蟹の赤々、
虚ろな声の
喉は引き裂かれ
青い 深く青い空 只ひろがり
僕は泣いて笑って喚いて しずまり
輝く太陽の向こう 根なし草の古い土星に
滾る熱の ひたすらな流出を 観る
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