決意/
坂本瞳子
靴を履かせてあげたい
最初にそう思った
雨をふんだんに吸収した
土に埋もれて
爪に菫色を灯して
関節がそんな方へ向いて
素足のままで
歯型までつけられて
三秒ほど見つめただけで
頬を伝う涙に気づいた
想像したくない
でもちゃんと突き止めるよ
どんなことをしてでも
戻る
編
削
Point
(2)