ひるまどき/よるもと
-ええですか。鼻は、息から吸いましょう。
先生がそう言うもんじゃから、教科書たてて、ほえぇと、ぽかあんと、緑色の黒板を見とった。
-bは空気ちゅうに浮かんで、そんなかから、aを見つけるんや。aをな。
bは空気ちゅうにおびただしくあって、でもその小さな整列が、わたしには気持ちようしてしゃあない。
ああ、先生。好きです。bが。
椅子をぬめらかに、たちあがろう、そいであたしは、いおうね。
aなんかありません、てな。
みんな、閃光弾でも喰らったみたいに、くああと目をみひらいて、教室のくうきの新鮮さが痛いみたいに、舌が痺れた、そしてぱあくりぃ、とくちびるとくちをひ
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