いきかた/
ひだかたけし
病み患う少年の
皮膚の裂け目から
沸き溢れる膿、
「うう臭いなあ」と言いながら
自らの口にて吸い取る
白い少女、
想い出す。
あの娘は少女のまま沼に沈んだ
あの娘はその白い美しさのままに
沼に 鎮まり、沼に 静まり
何を思い煩う必要があるだろう?
日々生きて、日々生きて
いつか土へ宇宙へ還る
一人で、独りにて
自分の自然のままに、
進化を引き受けながら、
自分という自然のままに、
日々、努め営み 待ちながら、
沼に 鎮まり、沼に 静まり。
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