なにかを考えるとき、もう時計に目をやることはないだろう/ホロウ・シカエルボク
 
で濃縮された週末のようだった、無数の埃が漂流している船のように光の中を漂っていた、高いところに居ると必ず、そこを飛び降りることを想像してしまう、願望ではない、ちょっとした癖のようなものだ、時々はまるで本当にそこにあるみたいに、骨が骨の意味を成さなくなった自分の死体が床に見えることもある、梯子を下りる、上る、下りる…そんな行為の意味を考えながら―意味は無数にある、もう何度も言ってきたことだけれど、その中でひとつの意味を見出すことにたいした理由はない、車に付いているナビゲーションシステムのようなものだ、その時行こうとしている場所を作ることが必要なのだ、意味に意味を求め過ぎてはいけない、でももちろん求め
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