二人は森に住む/ただのみきや
 
すぐにAM5時のアラームがわたしを朝の屍とした

仕事は相変わらずひどいものだが
甲斐あってか以前より少し気が楽だ
ただ短気で怒りっぽいやつがやたらと前面に出たがるし
なんでも馬鹿にして面白がるやつも抑えがたい状況で
いい歳してなにかやらかしてしまいそうだ

今ごろ彼女たちは姿を変えて
美しい二つの花と見分けがつかない精霊の類や
不思議と後を追いたくなるような
胸の真中で柑橘を搾る そんな気配を醸す
小動物にでもなって森で暮らしているのだろう



                       (2023年2月11日)











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