二人は森に住む/ただのみきや
 
を覆い
死のような眠りが今にもわたしを奪い去るように
こわれたネオンさながらの意識が風にほどけて色を失くし 遠く
どこでもない領域で散り散りになるように──
無数のイメージが声もなく高らかに宣わっていた

甲斐あってか明け方には少し眠れたようで
その夢の中わたしというわたしたちは
二人の少女が夢の中に残ることを了としたのだ
なんでも深刻に考え込む子と人の顔色を気にしすぎる子
彼女らはその瞳で覚醒時に戻りたくないことを訴え
この深い森でキャンプ生活がしたいと言う
確かにそれがいいとわたしたちも感じていた
ただし連絡は保つこと
方法は夢と詩ということで話がまとまると
すぐ
[次のページ]
戻る   Point(1)