みずいろの深い夜/秋葉竹
悲しみが
好きという、
人は
嫌いだな。
いつも泣いてばかりじゃ、
世界が視えないんです。
ちゃんと、ととのえる、
から、
今日散らばったこれらのこころの
あれこれを、
きっと、
黎明をめざして
足を踏み出すために。
みんな
青白く
透きとおった
しんしんと降る雪のような
清い世界が
みたいんだ、
みたいんだろ?
世界は、
いつだって
悲しみに満ちていて「参る」けど、
けれどいつだって
《救い》に満ち満ちているじゃ、
ないか。
目に視える、
崩れてしまいそうになる
氷みたい
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