みずいろの深い夜/秋葉竹
 



悲しみが
好きという、
人は
嫌いだな。

いつも泣いてばかりじゃ、
世界が視えないんです。

ちゃんと、ととのえる、
から、
今日散らばったこれらのこころの
あれこれを、

きっと、
黎明をめざして
足を踏み出すために。


みんな
青白く
透きとおった
しんしんと降る雪のような
清い世界が
みたいんだ、

みたいんだろ?


世界は、

いつだって
悲しみに満ちていて「参る」けど、
けれどいつだって

《救い》に満ち満ちているじゃ、

ないか。


目に視える、
崩れてしまいそうになる
氷みたい
[次のページ]
戻る   Point(1)