言祝ぎ/
ひだかたけし
水晶の毛玉、
ことほぐように
赤や黄の花、山ぶき梅
点々と華やぐ色彩耀かし
青い青い大空に揺動する
地に風に水に炎に
埋もれ沈んでいた
水晶の毛玉、
この凍結の冬の時に
春の接近 告知する、
赤や黄の花、山ぶき梅
その点々と華やぐ
色彩の耀きに目醒め
豊穣の言祝ぎ、
自ずとこの世界へ
解き放ちながら
やがて山ぶき梅の花々
赤や黄色の華やぐ点々
歓び離れ基体なき色彩の奔流、
その渦に身を委ね流れ出す。
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