残像を踏み締めて/猫道
 

思い通りにしたがる

無意識に自分の台本を書く

相手の配役を考える 勝手に

しかし それでもお互いのストーリーが一致してしまう一瞬がある

そういったミラクルを求めて何度も時間と金と精神力を費やす

ジャンキー



夢から覚めた後の俺は

いつの間にか人に丁寧に接する遠慮がちな人間になっていた

彼女は演出にそぐわない人間をどんどん切っていき

いつの間にか昔のクルーの仲間ほぼ全員と付き合いをやめた

彼女は彼女自身のことも演出にそぐわないので変えていった



人は変わる

変わらない

どっちもさみしい

一番さみしいのは
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