Roman picaresque/あらい
 

けたたましいげっぷとおならの、やかましい遠鳴りの調べだけが軋むようだ。
その実は枯れただけでも、夕暮れには影に魅せ、引きずった皮膚の怠みも 
窓際により掛かる。並木道には飄々と銀杏が散ることで。
けれど目を背けたのだろう、から、『キミが、今、鬼に成るのだ』
(欠落)
これは追いかけるように、紅葉ほどの手が、降り止まぬ/この胸には突き刺さる。
けれど永久の命、色褪せぬ火の鳥を、消すことは難しいと、瞳を閉じるのが! 
せいぜい少しの、綻びだと、「わらえないのだろう?」 
(今日(こんにち))
心の底から、襤褸が明らかに触れだして、惜し懐いたところで
(過去において未来に対し、『これはなにか』)
その口では滲ませるものに、化生すらも透かし 刃を持った手遊びのよう
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