もう一つの地球(ほし)より/本田憲嵩
 
晴れわたっている
水色の空へと上昇してゆく
虹のシャボン玉
大きな瞳を
くりっとした
ななめうえを見つめている
半透明に澄みきった
カラコンは
そよ風をより確実に転送させるために装着している
まっすぐな視線を晴れわたる空に接続させて
君はきわめて服飾的な地球のデバイスとなっている
逆にロングの黒髪と桃色のスカートの裾は吹いてゆく方向へと
おだやかに接続されてゆく
可視できる二色の流線のケーブルである
それはインターネットという
もう一つの地球からリアルの地球へとついに解き放たれた
輝かしい太陽の夏空へと舞いあがる
君のとても輝かしいスローなちょうやく
色とりどりの無数の風船とともに――


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