書簡 より/soft_machine
灰いろ
興奮したかと思えばすぐ疲れたりする
ベランダの隅っこでする独り言が好きな
あなたは夜明けにねぐらを探すこうもり
生活の網のすき間に指を挿すおんなね
泣くたびかわいた、何度も
求められてわたし
神様だって気持ちいいのが好きなの
その名前の前で産まれたてのはだか
胸の尖に甦るのどうしようもないの
あなたとわたし土から産まれて
ながい時間かけて灰に還る
恐ろしい朝と願いの、海へ
・
擦り剥けた膝からのぞくの骨
唾をつけてなおす高校生の人
幕間で震えながら台詞を詠って
私だけに眼差し演じ続けたこと
知ってるわ
みんな嘘だったこと
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