かっぱらったかっぱ/ひだかたけし
かっぱかっぱらった
ふたりかっぱらった
ふたりであいあった
ふたりろまんちっく
夜空、
見上げ
河童
ふたり、
止まった時に
言葉散らし
響き合い
通じ合い
交わり合い
かっぱらったかっぱふたり
なっぱくってあいしあった
なっぱくってころしあった
なっぱくってわかりあった
なっぱくってもとめあった
*
かっぱもえつきよがあけた
かっぱかえるかっぱかえった
ふたりかっぱらったかっぱ
ひとりかえるふたりきえる
かっぱかえった
かっぱらったかっぱ
河へ還り、
今を生きる
独り 現を開く
独り 愛を拓く
*谷川俊太郎「かっぱ」参照、引用しながら
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