Everything is okay./朧月夜
夢はまぼろし。夢はどこにあったのだろうか?
わたしの心のなかに? わたしの未来に?
問うても詮無いことを、今さらのように言葉にして、
わたしは言葉の轍を行く。
そうね。そうして、どこへ?
そうして、月の影なるこの地へと……わたしは来(きた)る。
太陽、地球、月、奇跡的な三つの重なりが、
ときに影を光にし、光を影とする。
さあ、追いかける人たちは置いていこう。
わたしは待つ人のみを待つのだ。
待つ人のみを待つのだと言って、
わたしは誰を待つのかも分からない。
そう。いつでも分からなかった、分からなかった。
わたしを待つ人を、わたしが待つ人を。
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