詩の日めくり 二〇二二年十一月一日─三十一日/田中宏輔
イが知恵をつけていくのを日記風に書いているが、これはあきらかに『アルジャーノンに花束を』のパロディだろう。実験者はバーニイが死んでから、自分も死んだようになり知能も低下していった。なんにしろ短い日記だ。短すぎる。
6作目は、ロジャー・ゼラズニイの「吸血機伝説」百万台に一台の壊れたロボットがいた。そのロボットは、自分が動き続けるために、他のロボットからエネルギーを吸い取っていた。そのロボットが捕まった。そこで吸血鬼が人間のふりをして、ロボットたちを引き下がらさせた。吸血鬼とは友だちだった。吸血鬼と吸血機との友情があったのである。他の多くのロボットに捕まっていた吸血機を解放するために、人間の言
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