ハッピー・クリスマス/秋葉竹
 

  

心がとっても嬉しくて
笑いたくなる帰り道、

夕暮れ時の家々に
あたたかい灯(ひ)がともるころ、

体は少し寒いけど
すぐに我が家へ辿り着く。

悲しみなんて世界には
ひとっかけらもないんだと、

ちょっとちいさな嘘をつき
さみしさなんて、それなに?と

知らないふりで、空みあげ、
過去は静かに流し去る。

家族はきっと団欒で
僕を迎えてくれるでしょう。

とても綺麗な聖歌とか
部屋には流れているでしょう。

みんな、たのしく微笑んで
歌を歌ってくれるでしょう。

鈴の音(ね)が鳴り、小雪も舞って
聖夜は更けてゆくでしょう。

それがことさら幻の
景色じゃないのは知っている、

みんな、みんながしあわせに
なれる夜だよ、クリスマス・イブ。







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