ナターシャ/モマリサ公
つ身じろぎもしない人の群れ
俺たちははじめから狂ってるってわけじゃなくて
あたしたちは徐々に用意が整う
ぼくたちは段々に壊れていく
予測のつかない何かは予測がつかない
得体の知れないものが
あたし達の体の中にある
白いシャツが垂直にたれ
心臓のつぶれる音を聞く
生きてるものか
私は今日産まれた
上空をヘリが旋回する
タタ美はブラウン管のテレビを金属バットで破壊しながら
いつどう死ぬのか知りたがり
死ね死ねを連呼した
もしかしたらもう死んでんちゃうやろかとか
2時間くらい破壊は続いた
ケータイの電池はきれそうで
金属バットはベッコベコになった
空子はだからなんでなのかとか
あえて聞かなかった
でさタタ美と空子とは出来てる
って噂あったんだよね
世界の終わりがあっという間に日常にすり変わってく
絶望と笑いのタイミングは一緒
後片付けもせづ爆笑し
ラブホに向かう
今度はベット燃やそうよ
タタ美は軋むマットレスの上で嬉しそうに笑う
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