「生きてるものはいないのか」1分40秒/モマリサ公
 
私は今日産まれた
上空をヘリが旋回する
タタ美はブラウン管のテレビを金属バットで破壊しながら
いつどう死ぬのか知りたがり
死ね死ねを連呼した
もしかしたらもう死んでんちゃうやろかとか
2時間くらい破壊は続いた
ケータイの電池はきれそうで
金属バットはベッコベコになった


空子はだからなんでなのかとか
あえて聞かなかった

でさタタ美と空子とは出来てる
って噂あったんだよね

世界の終わりがあっという間に日常にすり変わってく
絶望と笑いのタイミングは一緒
後片付けもせづ爆笑し
ラブホに向かう
今度はベット燃やそうよ
タタ美は軋むマットレスの上で嬉しそうに言う



終わった後
そとにでると土砂ぶりの雨
カミナリまでなっていて
空気が一掃されて外側の匂いがかわっている
内側と外側の違い
生きている事と死んでいる事の大きな差異をかんじた
みんな死ぬということと
今は生きているひとはみんなまだ生きてる
ということ

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