星の筺/秋葉竹
その夜、
過去からの自信なさげな夢が
乱れ、散らばって、
天の川のフリをしていた
その星の筺のなかに
そんななかで
正しい星ってなんだろうという
答えのでない
問いかけが入っていて
初めて星をみたときに聴いた
泣きたいくらい美しい
身をよじる孤独な声を
想い出させてくれたんだ
時は、
ただ風のように
ただ、
流れてゆく
そこには
やさしさも
きびしさも
はかなさも
たのしさも
ないんだよ
ただ
時とか風は
ただ
流れているだけなんだよ
だから
星の筺のなかをみたいって
想ったよ
なにかを
想って
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