夜明けのうた/秋葉竹
 


胸が痛んで眠れずに
窓を開けて星をみる
横で寝ているこの人の
明るい寝言に救われた

月が朧に虹を架け
見知った罪が夜駆ける
黙っていたけどあの罪は
きっと死ぬまで夜を往く

空より高い愛だとか
海より深い愛だとか
歌っただけの独り寝の
世界を恨んだ暗い罪

昔の罪に胸圧され
真夜中跳び起き目をこする
あゝあの罪はこの人を
まだ知る前の悪だった

どんなときでも寂しくない
どんなときでも悲しまない
ただ生きている歓びを
どんなときでも忘れない

それをちゃんと教わった
そして今なお忘れない
飢えた心は満たされて
もうまっしろに光ってる









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