夜のしじまがそのときは/秋葉竹
 



夜のしじまがそのときは

そっと破られ青くなる

波がゆっくり帰るとき

風も優しく微笑んで

さよならさよならさよならと

別れを惜しみ消えてゆく

浜辺はすっかり真っ暗で

砂の鳴く音だけのこと

夜のしじまがそのときは

ふたりの声で破られる

月は満月、秋の花

だけを煌々照らしだし

夜のしじまがそのときは

そっと破られ青くなる









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