ほんの小躍り/
坂本瞳子
乾いた空気は異国の情緒を含む
日本のそれには湿気が含まれ
夢見ることさえ忘れそうになるけれど
現実的なことを言いたくもなる
ほんの束の間の逃避行を
澄んだ空の下で味わうことが
できるだろうか
気の持ち方一つで
なにがどうなるかは
分かろうはずもなく
一寸先は闇かと思いきや
強い陽射しが降り注ぐこともある
バニラの香りがする風に吹かれながら
都会の喧騒など聞こえないふりをして
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