子供のかけら/竜門勇気
た
子供の罪を集めて殺し合った最後の一つみたいだった
”ほら、大丈夫だよ”
ほほを涙が転げ落ちてった
僕は一番近くにいたけど一番何もできなかった
誰かが呼んだ先生が君を連れてった
かさぶたは僕の罪だった
”すごい!見て!同じ色!”
子供のかけらを優しくつまんで笑ってる
一つずつかけらを集めてる
生まれたところとか
皮膚や目の色の話はしなかったよな
お互いにお互いの何をわかってるかなんて
最後にはどうでもいいもんな
ただずっとあの壊れそうな鉄棒しか
居場所がなかった
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