秋の夜長に一献かたむけ/秋葉竹
 



輝かない星だってある
目のまえにひっそりと咲いて

人の悲しみの数だけ
憎しみが残って土になる

空はいつまでも落ちないという
憧れにも似た不変の愛憎を飲みほしたい

目のまえを横ぎる
数えきれない怒りの蝶たちを捕まえたい

くるしむ月を見てそんな風に
艶やかに泣いてみせた

あのときの君の声が
輝かない星だったと想うんだ

秋の夜長に一献かたむけ
星月夜には魔女でもさがそうか








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