インソムニア/Kanata.
 
夢なんて、

全て描いた絵みたいなモノよ
彼の後ろ姿を見たわ
少し猫背で頼りなさそう
飛べそうにないの

地平線まで駆けていく
風をきってゆく
そして私はおもしろ半分で手を広げたよ

私が生まれたからといって
世界は何が変わったの
境界線を消しさって世界を平らにするんだ
夢ってそんなもんさ

彼が言うには
"見えやしないモノだらけで
だからどこにいたってそれは遠くて
掴めやしない風の様 無常"

私が頷くと
彼は行ってしまう

風が鳴り始めたら
あなたはもういない
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