答えは風の中/ホロウ・シカエルボク
ふかふかのベッドに仰向けに寝転んだまま昼過ぎまでなにもせず、時折脳裏を過る残酷な妄想がひとつくらい本当になればいいのにと罪深い遊びに浸り、それに飽きて起き上がる頃にはもう日は傾き始めていた、大きな欠伸をして、丁寧に顔を洗う、明日の予定がなければまだ寝ていられた―おそらくは二、三日くらいは、余裕で―いつだってそう、永遠すらつかめそうな気分の時にはなにかに横やりを入れられる、そしてそれは、必ず良識ぶった顔をしている、ヘアバンドで髪を上げて、肌の様子を確かめる、そんなことをするくらいなら早く起きればいい、ごもっとも、でも体重を気にしている人がみんな食事制限をするわけではない、そうでしょ?惰眠を貪るく
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