流線型のその先に/
ベンジャミン
懸命に支えようとするとき
星を見つめる眼差しの中
あふれゆくもののぬくもりに
崩れおちそうなほどの感情が込められていようと
その軌跡をたどる流線型は
過去へかえることはない
知っている
象の瞳には
象を見つめる自分の姿が映っていたことを
そして
その瞳の見つめる彼方
ときおり見せてしまう涙のかたちでさえ
これからに向かっているということを
忘れない
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