雲砂糖/あらい
宙を浮くような カーキ色の時間を見上げ、
ちいさきものが描いた瀬戸際まで ジキルとハイドを演じる
かえりみち、十字路は概念がある。たまらないのだ
水の表で伸びる瓶の宇宙船
それは寧ろ 大粒のボクも
芝生の色は白以外知らない
きついだけ、よく均される
犠牲は芝居にも似た路地裏に忍び込む墨徒骨
必要とされない窓の傷痕を どうか顔を上げてくだされば
押し黙った桃源郷に、影絵のような遠吠えとよく実る
敢え無い こわばりがゆるんでいる
揺れ動くばかりのひとなみが、付着しただけの ふわりふわり
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