雲砂糖/あらい
霙(みぞれ)、これは意識があった
スケープゴートの産卵を一瞬
競い合うところを潜り搦め手
むず痒いもんだ。ほころびが目立っている
プライバシーも機敏な青にはやわらかな房火を点す
遠距離の構図が伴わないな、君みたいなお叱りを
肋骨を理解するたとえを接いで
予想通りの空腹が嘘を重ねる 恥を、
つつましやかなケープをあげよう 冷めた手で
つながる瞳 蚯蚓の這ったような最終駅まで
内緒の遊園地へ すべてが空気と舞う、口づけと眠り姫
さあ魔法使いのぜんまいを巻く足を引っ掛ける 向こう側へ
やはり毒々しい紫陽花の、泪をだね たかが陽射しか
色づく別れは星の海と 宙を
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