詩の日めくり 二〇二一年六月一日─三十一日/田中宏輔
争の果ての科学の勝利だといったところだろうか。
上巻さいごの5作目は、ワレーリイ・ブリューソフの「生き返らせないでくれ」魔術研究所では、人格の再生を行っていた。いまは3体の再生者がいた。ひとりはヘーゲル、いまひとりはニノン・ド・ランクロー、そして、イスカリオテのユダだった。主人公は自分だけは生き返らせないでくれと頼んだ。
きょうから寝るまえの読書は、『ロシア・ソビエトSF傑作集』下巻である。これまた再読だが、目次を見ても、さっぱり思いだせない。しかし、作家のブルガーコフやベリャーエフの名前は知っている。『巨匠とマルガリータ』や『犬の心臓・運命の卵』を読んでるし、ベリャーエフは短編集
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