涼み台を象るは/あらい
 
黄金樹海の翅を一枚、石版に結びつける喪失感は
パラソルを整地する、カラダを風が吹き抜ける
弄りこまれたモンタージュをリセットして 
宝石を散りばめた お星さまにありました

誰彼時の価値を視野に拡げた、センチメンタルな植物史でした

明け初める東の空が白むだけの魔法を余福に預かる、
雨と晴れ 冷たくなる前に、旅に出ようと思ったのです
崩れんばかりの異径に沿い、眠りにつき
どこまでも流される蝋燭を灯して、天まで征きましょう

函のB面にぽっつりと穴が開く
土踏まずと裏ぎれを後ろ手に尾っぽを、
在りし日に置いて行った気怠さだけやり場がない

若葉鮮やかなジゼルなんて奉仕
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