最後の最後の休みの日/秋葉竹
 


君の声が
とてもちいさすぎて聴こえないよ
だからいっしょに歩いていても
うつむいてしまうんだ

休みの日
まっぴるまの緑の公園は
家族づれが多くて
なんだかみんな幸せそうに
みえるよ

やさしい風が吹きわたる

ほんとうに
幸せな
笑顔ばかりだったら
それは
すこし
ほんの
すこし
羨ましいとか想ってしまいそうだけれど


とても明るい光のなかで
私たちはふたりとても近すぎて
ふたりでひとつの
影になっているようだよ

だれも気づかないけれど
その影は
君の求めているものではなくて
私のなかにいる
ちいさな鬼のもの

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