ペシミズムのタヒ昏れ/あらい
 
精神がしびれを切らした。
 外界は挨拶の代わりにいくらかの花吹雪を羽ばたかせ、歪むシルエットに正解を求める。糸電話の先はどこか必ずに繋がり、宙に舞う錦鯉がただ湿るばかり。

三角錐にあり胡蝶の夢を「わたしたちは捲けてしまったの。」

 十字炉にカシメる懺悔には程遠い黄昏から見た宵闇として流れ星を降らせ、干潟にする空はまた、浮浪者に指せるいっときの臭みを、袋とじに閉ざした。やましいだけの階段は跨いだ処で奥に底に服毒され、繋がってかつかつと響かせる足枷を飲み込む。
 
――黎。陶酔に浸る指がいくつか贋作を孕み、
 HarーMegiddo/されこうべの場所
 ただ境界線を、眺め求める、人混みに紛れながら復唱して。
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