へたれのブルース/マークアーモンド
仕事に客観性が必要なように
恋にも客観性が必要なのです
ときに役者を壇上から駆逐して終末し
ぼくも転げ落ちてよくこころの怪我をしたものでしたが
いまも同じですがね
人は一生見習いなのだとおもうのです
丁稚が番頭に鍛えられ賢くなるように
師匠なき現代は自分の法則をAI に教えられて
スマホの画面で人生を設計して恋もサブスクなのですね
でもねだんだん自由になってゆく自分が好きです
僕は猫の付き人のままでへたれの人生を終えるでしょうが
だんだんと平坦になってゆくのが好きです
自然に死にたいのです。
すべての過去は今も生きているのです
戻る 編 削 Point(8)