円周率の旅/服部 剛
 
を歩いてゆくだろう

何処へ続いているかは、誰も知らないから
明日の風に身をまかせ、僕は闊歩(かっぽ)するだろう

君に打ち明けるなら、この
3.14159265359………
の道を往くことは
何にもましてわくわくと
胸の鼓動が高鳴るんだ

この手紙を書き終えた僕は
ふたたび歩き始めよう 

昼は花々と木の葉たちが歌い
夜は星々がそっと囁く
この世界が
二度とない物語だと
知る日まで










戻る   Point(3)