詩の日めくり 二〇二〇年六月一日─三十一日/田中宏輔
 
二〇二〇年六月一日 「夜のみだらな鳥」


 ドノソの『夜のみだらな鳥』を読み終わった。さいごのとこらへんは、修道院に住まう老婆たちの話になっていた。ディートと呼ばれる男が老人なのか赤ん坊なのかわからないまま、終始、二人称で語り掛けてくるのがシュールといえばシュールな物語だった。 https://pic.twitter.com/lDiYmYRQb6


二〇二〇年六月二日 「木村孝夫さん」


 木村孝夫さんから、詩集『福島の涙』を送っていただいた。重いテーマ。冒頭に置かれた詩「宿題」では秀逸な比喩とタイトルに象徴されるモチーフが特徴的だったが、ほかの作品でも、テーマにそって、真
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