疎疎し饑い/あらい
 
るほど薄日が指す
狭間を意識する

山の背を塗りたくる集合住宅は
夕餉を心待ちにする
やわらかな中空に
何枚もうわてな換算をしょげむ初旬な鼻緒を
手詰めるだけ
ひとめばりの書画正論ではあるが、
破れ目を塞ぐだけの緩慢な働きよ

「水脈と煙り」
このくすんとした玉の輿に表現する切り売り味を
発掘する変質しにくい立往生に穴を充て。
嗚呼、ほんじつの流儀前後の割り付けを
露光した水泡は付き合ってらんねえ
そんなたばかりばかりの下層部分は
映像を映しただけの不穏当なオノレガタリにすぎず
この都が端折られた斑は消え大蛇は男を誑かすつもりで
はじまりのたてものはモノが詰まっている
戻る   Point(2)