きまぐれ/松本 涼
 
かなしみたちがあつまって
ぼくのまわりをぐるぐるまわる


ぼくはなるべくとおくをみて
だけどこきゅうがあさくなる



よろこびたちがあつまって
ぼくのたましいをふくらませる


ぼくはしっかりめをとじて
だけどからだがゆれてくる



かなしみも
よろこびも
まるできまぐれみたいだけど


よんでいるのは
きっとぼくだ


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