君の癖/桜 歩美
 
はいけません」と
言われてしまいました

君にお薬の成分まで
飲ませてしまうことになるからでした

でも小さな君は
いつもおぎゃあと叫びながら
お母さんのおっぱいを探していたのです

哺乳瓶が嫌いな君でした
だから一度にミルクを全部飲むことが困難で
一日に何十回もミルクを作り与えました

やがて君が成長し1歳になったとき
ミルクを好まない君に栄養をつけるため
卒乳をさせました

でも夜寝る前だけは
君は哺乳瓶を吸いたがったね

ほんの1ヶ月でお母さんのおっぱいにさよならしたんだもんね
君のお口は淋しかったんだよね

卒乳してから
夜寝る前のお母さん
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