お中元/ミナト 螢
 
歩幅の中に
夕陽が落ちて
夏を蹴った  

影にしか見えない場所で
誰かの花火を消していく

匂いや響きは
何となく残るけれど

賑やかな街は
黒い紙で包みたい

幸せの形に
リボンなど結べない
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