読書における娯楽性と読破という苦痛について/山人
 
 今年の冬は暇な時間が多くあり、読書に勤しんだ。本来、読書は楽しむものであり、勤しむものではないだろう。
 平井図書館長は本好きであると紹介させていただいたが、繰り返し少々彼を紹介する。図書館長というのはもちろんジョークなのだが、とにかく本好きでかつては高速バスで新潟の山村から東京の古本屋に仕入れに出かけたのである。今ではアマゾンなどが普及し宅配で取り寄せているようだが、欲しい本があれば遠出も厭わないようだ。また、読むこと自体も病的に好きで、山林作業の昼休憩ですらもガスコンロで湯を沸かし、インスタントコーヒーを飲みながら尻シートを敷き読書にふけるのである。見ていると眠気に耐えつつ読書をしているよ
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