白猫と僕の夜/秋葉竹
 


ベランダで
白い朝陽に起こされて
眩しい目をして眠い白猫


白猫の
声が僕の夢のなか
温かい手で撫でようとする


石よりも
硬い愛とか言わないで
もっと上手に愛を捧げて


嘘だって
忘れられない愛なんて
傷つくだけのそんなの嘘だ


鳴き声が
君の魂よりさきに
僕への好きを伝えろ、白猫


抱きしめる
愛が罪だと知りながら
抱きしめてしまった罰は覚悟で


あの街が
ふたりの距離を縮めたが
口まで舐めるな白猫の舌


たいせつな
のは抱きしめる白猫の
ちょっと虚無めな感じの黒い目


君だけに
愛を捧げてふざけた夜
ホントは本気だよ、ねぇ、白猫?










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