惨めな死にざまよ、/あらい
 
り屋の傷を舐め合う、この新鮮な、
姑息な末葉をとり片づけるよう血筋が流れていく。嘘の鎧を

花々に着せる鼓動、
その腐海、
底に草分ける生みの親は。
大きな網の目のように。

囚えられもう沈みたい、もうそこにしか逃げ場がなかった。
だから表層は芽吹き光を含み 掲げられた鏡には蒼空が溶け込む。
けれどその氷上では誰も助けられない。
線上に取り残されたお月様とほろびゆく夜空の深淵の色に同じく。

誰かが言った。
美しい花弁は満開に 今散ると。

あまりにも早すぎる夢ならばよかったのに、どろどろに綻びて。
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